剛の樹幹

何百年も生きている木を見たことはありますか。

人ひとりが手をまわしたくらいでは
抱ききれないほどに太い幹。

こんなところにまで！？と驚くほど
どっしり広い範囲に張った根。

季節の移ろいに合わせ、葉を茂らせ、
花や実を付ける生命力。

苔や蔦、虫や鳥、人間とも共生する
懐の深さ。

神様が宿るご神木として祀られていることがあるのも
うなずけるエネルギッシュさですよね。

木の中でも、特に幹は
生きている限り成長を止めない木を支える
揺るがない強さと硬さを持った部分です。

大きく成長している木たちの多くは、
どっしり太く硬い幹を持っています。

成長力の木の氣！というと、上を目指すまなざしや
成長スピードの速さに着目しがちですが、

どんなに向上心があっても、成長スピードが速くても、
支える部分が弱いと、うまく伸びることができない
可能性があります。

人間も、体幹と集中力には
深い関係があるということが研究によって
分かってきているようです。

２０２４年は木の氣の年。
成長力アップのチャンスの年ですが
そんなときに動く心身をどっしりと支える
幹の部分の補強に着目したバングルです。

遠目には全体的に黒っぽいバングル。
しかしそばで見ると、そのひとつひとつが
異なる色や質感をもつことに氣付くはずです。

キーワードである「支える」ことに因み、使用したのは、
３種類の柱です。

黒壇(エボニー)
ラルビカイト
トルマリン

黒壇は、頑丈で耐久性に優れており、
上品な光沢をもつことから、家具や仏具、楽器などに
使用される木材です。

長い時間をかけて、とても大きく（25ｍだとか！）成長する
樹木なのだそうです。

木材として使用可能になるまでには 200年～300年 必要と聞きました。

その成長力、守護力の強さは
古くから様々な場面で黒壇がわたしたちの生活に
寄り添ってきたことからも明らかです。

この黒壇を真ん中に据えることで、
バングル全体に成長力と、邪を寄せ付けないパワーを
浸透させる役割を担っています。

カットの入った真っ黒な石はトルマリンです。

健康の石として名高いトルマリンは
和名を電氣石といいます。

これは、結晶を熱すると電氣を帯びることに
由来しています。

細胞を活性化させる力があると言われているため、
黒壇の成長力を行動力に結びつけ、
ラルビカイトの土の氣の停滞を防ぎます。

また、トルマリンは神社などの聖域にて
そのパワーとの強い繋がりをつくることも得意です。

ダークグレーの石肌に
黒い模様がランダムに入っている石が
ラルビカイトです。

ちょっと墓石みたい…？
と思った方はとっても鋭いです。

ラルビカイトはまさに、花崗岩の一種、
御影石なのです！

正確には、鉱物の組成としては
ラブラドライトやサンストーンに近い石です。

その証拠に、ふっとシラーのように
光る部分があることもあります。

御影石はお墓だけでなく、石碑や大型建造物の基礎に
使用されることもあるのだといいます。

長い時間形を保っていてほしい
大切なものに使用されていると言っても
過言ではなさそうです。

お墓も石碑も建造物も、
関わる人は時代を経て変わっていきますが
長く、永く受け継がれていくのが共通点です。

ラルビカイトは、変わるべきではない大事な部分と、
時代ごとに柔軟に変化していくべき部分の
両方を併せ持つことの大切さに思い至らせてくれるのです。

３つの柱の中心となる氣は、
黒壇が木の氣、
トルマリンが火の氣、
ラルビカイトが土の氣です。

しかし、それぞれが単一の運氣というわけでは
ありません。

簡単には折れない、積み重ねた成長力。
推進力となる、コントロールされた活性パワー。
新しい氣を取り入れながらも崩れない地盤。

それぞれが重なり合う要素が多くあるのです。

柱や骨を複雑に組み合わせて、建造物の強度を上げるように、
これは、成長のスピードの反動にも負けない
強いパワーを持っているということになります。

これまでの経験に基づく自信や、
地道でも繰り返す根氣良さ、
臨機応変に状況に対応する力。

こういったものが幹となり
踏ん張る力、揺るがない芯となって
成長を目指す方を支えてくれるはずです。