エメラルド　２

2013.6.20

前回、上質天然エメラルドの採掘量以上の量が
市場に流通しているというお話をしましたわね。


本物で上質のものと言ったら、
プロの宝飾さんはかなり欲しがると思いますわ。

宝飾ショーに行ったら肌で感じることですが
本当にエメラルドは貴重。


もともと貴重なものなのに、
近年ますます貴重になってきていると言えます。

大粒エメラルドで、４０００万円（卸価格）というのを
見かけたところですので、その価値と言ったら！！


ほんとにね、単純に「鑑別書つき」「鑑定書つき」と
さらっと書いてあることを真に受けてはいけません。

鑑定機関の格というものがります。

なんちゃって鑑定機関の鑑定なんか、
鑑定が無いのと同じなのですから。

エメラルドは、大粒になればなるほど
お値段は上がります。


それは当たり前なのですが、
大粒になった時の高騰率自体が上がりますの。

それは、昔のヨーロッパあたりで

「本物のエメラルドや床に叩きつけても割れない」


というデマが流されて、鑑別法として本当に
床に叩きつけて試すなんて、 アホ いやその
 バカ いや。。残念な方法が採用されたことが
あったから。


貴重な大粒原石は、この時代に大量に損なわれました。

なんでこんなデマが流れたかって、モース硬度が高かったから。

モース硬度が大体８くらいあって
水晶より高い数値だったりしたもので、

「硬いよ」

という印象が独り歩きしたわけです。

水晶だって、叩きつければ割れますわよ。（￣▽￣；）

でもエメラルドは実はもっと特徴があって、
内部に細かいひびが走っているものなのです。

インクルージョンも多いのです。


想像してみて下さい。

普通の水晶とクラック水晶（爆裂水晶）は
耐衝撃力が同じだと思います？

もちろんモース硬度は一緒ですけれどね☆

こういう具合に、他の特徴のことを考えずに
モース硬度だけで。。

しかもモース硬度の数値の「印象」だけを
拡大解釈した挙句に流れたデマが


「本物は床に叩きつけても割れないよ。」


です。

割れます。当たり前に割れます。

古代から愛されてきた歴史のある石は、
愛されてきた時の分だけの格を持ちます。


けれど、こんな風にデマ被害に遭遇する可能性も
高かったことになりますわね。


新しく少しずつ採掘されているエメラルドも含め、
とにかく大事にしていくべき石と言えますわ。

前回、エメラルドのピアスとイヤリングを
限定数ながらご案内致しました。


ワタクシの宝飾師匠の卸先はいろいろ広いのですが、

つい最近までお名前を言えば知らない人はいないでしょう！という
大手宝飾店の卸を一手に担っていた人です。

（手を引いたのは、日本代々の一族経営の老舗でしたのに
　海外資本に乗っ取られ、先ごろ最後の一人が追い出されたためです。

　そんなところに手は貸せないということでした。）

そんな宝飾師匠が数年かけて見ていく中で、
仕入れＯＫレベルのエメラルドと言えたのが
ほとんどあれだけしか無かったということでしてよ。


そのため、師匠がずっと卸さずに
温存していた子たちでした。

もっとも、ピアス・イヤリングに限ってのことですが。

師匠のところにあったもの９割をご紹介しましたからね。

前回のエメラルド、受け取られた方から
とても喜んで頂けました。


ワタクシとしては、こういう
人の運氣の重要部分を担う子で
しかも本当におすすめ出来る子を確保していきたいと思っています。


が、何せ条件クリアしてくれるエメラルドの数がありませんので、
機会があればと言うに留めますが。


巷のいい加減なものではなく、
本物をお伝えしたいという想いが熱くなってきました。

エメラルドは美しいのです。
そして人の格を上げてくれる根源を担う石です。


格が上がるということは地盤が鍛えられます。

この子たちをお伝えしたい。

その前に、本当に「数」を確保しなきゃですけれどね。