ちょっと怖い線香の話

今や100円均一ショップでも入手できる線香やお香が出回り、
昔ながらの丁寧な線香お香を作るメーカーさんを駆逐しています。

そもそも、本物の香料・香木を使った線香は
どんなに頑張っても100均で販売できる価格にはなりません。

100均で販売する線香やお香はどうやって作るのかと言いますとね。。

線香はベースになるタブ粉・シナ粉という基材があります。
その基材に場合によっては更に混ぜ物をして、
合成香料を振りかけて完成です。

それはもう、100均で余裕で販売できる価格のものが出来ますね。

材料費も時間も手間もかかりません。
子どもでも作れます。

こういうものが海外から大量に流入しています。

本物の線香はどういうものか。

タブ粉・シナ粉は使います。
時に着火しやすさや香りの深みのために炭粉も入ります。

そこに香木や天然香料を混ぜ込みます。

全て粉末にして、全体をよく混ぜて水で練って
形を整えてゆっくり時間をかけて乾燥させて出荷します。

香木も天然香料も、ダイヤモンドに喩えられるほど高額なものが
ざらに存在します。

材料費、作業人件費、製作日数を考えると、
100均商品に値段で勝てることはありませんね。

でも、基材に合成香料をぱぱっと振りかけてまともな線香が作れるなら
苦労は無いんですよ。

高い材料費からも作業工程の多さからも解放されますからね。

先ほどから100均のことばかり挙げていますけれど、
なにも100均に限ったことではありません。

100均じゃなくても、同様の製作方法で出荷されている線香は
山ほどありますよ。

さて、こういう合成香料振りかけ線香の何がダメかと言いますとね。

ベンゼンとかの発がん性物質その他の有害物質が
非常に高確率で入っていたりするからです。

鼻と脳は直結していますから、あらゆるにおいは
脳を直撃します。

お香というものは、精神の安定に非常に有効です。

ヒーリング、瞑想には普通に使われます。
勉強する時に使うとサポートになることもあります。
浄化にも運氣を上げるのにも使って頂けるでしょうね。

もともと私がこの業界に入ったのは、家族の精神状態を守るのに
お香が有効だと感じたからです。

精神的に不安定になっている家族を守るには、どんな方法があるかと
模索する中で出た結論がお香でした。
お香には随分助けられてきました。

でも、使うお香や線香が、有害物質のかたまりだったら？

お香を焚くことで空間が発がん性物質部屋になったり
有害物質部屋になったりするわけです。

何せお香は空間いっぱいに広がりますからね。

合成の香りは非常にきついです。
これに慣れてしまうと、天然の香りが分かりにくくなります。

しばらく天然の香りだけの環境に身を置くと、
段々嗅覚が戻って来ますよ。

逆に合成香料がきつくて無理という感じになると思います。

香りというものは、記憶と強く結びついています。

このにおいは小さい頃にお母さんがお弁当に入れてくれた
料理のにおいとか。

昔住んでいたところの花壇と同じ香りとか。

以前付き合っていた人が好んでつけていた香りだとか。

記憶にまっすぐ繋がるからこそ、普段の身の回りの香りが合成だと
記憶も歪むということもあり得ると思いますよ。

何せキツいし有害率高いしで。

人はにおい成分の代謝が出来る体とされていますが、
合成香料も代謝が出来るとは限りません。

まして有害物質なんてものは。

話は変わりますが、線香はどれも同じにおいだと思う
とおっしゃる方がいらっしゃいます。

それは合成香料で麻痺している可能性以外に、
炎や煙のにおいを敏感に感じ取られているかもしれません。

けれど線香やお香は、上匂いを楽しむという方法もありますよ。

要するに火をつけずにお香を置いて楽しむ方法。

これですと、天然香をダイレクトに感じて頂けると思います。

あとですね、線香は火を使いますから
火の用心は当然のことながら大事なんですけれど。。

実は炭粉を入れていないものに限りますが、
天然の線香やお香は燃え移りにくいんです。

合成香料のものに比べて燃焼温度が低いからです。