天然石の寿命

昔から「パワーストーンには寿命がある」とおっしゃる方が
いらっしゃいます。


心配なさった方が時々問い合わせて来られます。

こういうことを誰かに言われて悩んでしまう方、
きっと多いのではないかしらね。


先にさっさとワタクシの結論を申し上げますが、
パワーストーンにワタクシたちの感覚の「寿命」は
ありませんでしてよ。

石が役割を終えることはあります。

それは、急に石が姿を消したり、
輝きを失って大きな欠けを作ったり、
そんな状態で伝えてくるものだと考えていますわ。

もしくは、強い力を人工的に加え過ぎて
完全に変質させてしまった場合には、
石ではないものになっていますので
「死んだ」と表現しても良いかとは思います。


が、これも「寿命」ではないですわね。

例えば会社の中で何かのプロジェクトが立ち上がって、
チームを組んで従事していたとして、
そのプロジェクトが終わればチームは解散。

また次のプロジェクトに移ったりしますでしょう？

そういうチームが役割を終えて解散するのと、
会社に辞表を出して退職するのと、
一緒くたにした考え方が

「パワーストーンの寿命説」

だと思いますわ。

考えてみて下さい。
何億年存在しているものですか？石って。

地球の内部で、圧力や熱その他もろもろの環境の中で生まれてきて
人類が発生する前から存在してきた子たちがほとんどです。

その寿命なんて、人の想像できる範囲を超えるレベルです。

パワーストーンの寿命を語るのは、
要するに地球の寿命を語るのに等しくて

で、地球に寿命が来たのなら我々はとっくに消滅していますよね。

こういう話をしますと、パワーストーン寿命論者からは


「つまり、地球規模で考えるなら寿命はあるってことですよね！
　寿命は無いと言ってたのに、やっぱりあるんじゃないですか！
　この矛盾、どう説明するんですか！」


という、ＮＨＫの昔の道徳教材の『中学生日記』に登場する
学級委員長あたりの言葉みたいな反論が
送られてくるのが常です。

だから、改めて冒頭の内容をきちんと認識して頂きたいのですが

パワーストーンにワタクシたちの感覚の「寿命」はない

のですわよ。

パワーストーンの寿命なるものを主張なさる時というのは、
大概の場合は、誰かが身につけたり持ち歩いたりしている石や、
家に置かれている石を目にした時がほとんどではないですか？

少なくとも、誰かが石と関わっていることに関して

「いつまでも働いてくれると思うな」
「いやその石の寿命は切れているよ」

ということが真の主張内容だったりしませんか？

地球規模での寿命はあるんだから、
パワーストーンの寿命はある！

ということであれば。。。。

「いつまでも働いてくれると思うな。
　１７億５０００万年後には働かなくなる。」


と言いたかったと主張するしかないですが、
あり得ますか？

そして

「いやその石の寿命は切れているよ。」

の方は、どうやったら地球規模の寿命という理屈に沿うか
思いつきませんが。

現在までに遭遇したパワーストーン寿命論者の、その説の根拠は

●石に触れた時に何となくそんな氣がした。

●その石を見た時に、天が自分に『その石は寿命を終えた』と
　伝えてきた。

の二種に大別できます。

スピリチュアルの反応の中に真実があることは多々ありますわ。


でもね、何億年も存在してきた石たちが
数年で寿命を迎える理由を全てスピリチュアル分野に持ち込むのは
乱暴なのではないかしらね。

地球の生誕から現在までをカレンダーにした時に
人類の誕生は大晦日だと言われます。


地球も石たちも、地球カレンダーの元日から存在していますのよ。

地球カレンダーの大晦日にいきなり石が寿命を迎えるんですの？
地球はこの先もが最低でも１７億５０００万年生きるだろうと
言われているのに。

その１７億５０００万年後というのも、
地上の生命体が死滅し始める時ということであって、
地球が消えるわけじゃ～ないようです。

じゃ、地球の寿命はいつなのかと言えば、
太陽が膨張して地球を飲み込むと言われている
５５億年後ですか？

これも年貢の納め時のようなものですわね。

時が来て地球が砂になって宇宙に広がっていく
みたいなものではないですからね。

さて、地球は石たちの集大成です。
その地球の寿命がこんな規模で語られるような内容です。


一般的な会話に登場する「パワーストーンの寿命」は
果たして妥当かどうかですわよ。

残るは、


「石の寿命とは言っていません。
　パワーストーンの役割としての寿命が終わったと言いたい。」


という線しか残っていないかと思いますわ。

業務は何でも終わりが来ます。
神社のお守りだってそうです。

なので「役割」には終わりが来るということに関しては
異論は無いですわ。

ただ、ワタクシが遭遇してきた寿命論者は
役割の終了という意味での寿命終了表現では無かったですわね。


でも、ワタクシがそういう方々しか知らないというだけ。


というわけで、ワタクシが知らない寿命論者には
真に「役割の終了という意味で表現しています」という方も
いらっしゃる可能性はあると思いますのよ。

自分には石の寿命判定能力がある！

と自己表現したいだけの人ではなく、
本当に相手への思いやりから

「そろそろその石は休ませた方が良い」
「役割を終えたようだから自然に返してあげて」

と伝えたいのであれば、その内容がよく分かる伝え方は
必須ではないかしら。

そうすれば、この１０年ほどの間に
不安になってワタクシに質問メールを送って来られる方は
激減すると思いますから。

もうひとつ申し上げますと、
役割終了というのもね、そう簡単には発生しないと
お考え下さい。

かつて一緒に仕事をしていた天然石ショップに

「役割は数年で終了すると書け」

と言われたことがあるのを思い出しましたわ。

その方が「売れるから」だそうです。


が、ワタクシは嘘としか思えないものは
どこまで行っても嘘でしかないと考えますのでお断りです。

石たちの役割は、何か大きなことを成した時に
終わるものというのがワタクシの経験上
お話しできること。


それは持ち主に分かる形で伝えてくるものですわ。

大事な話なので、例外的なことも語りながらの
説明になりました。


石に寿命は無い

とシンプルに認識しておかれても
何の問題も無いと思いますわよ♪