インカローズ (ロードクロサイト)
天然石辞典
インカローズ (ロードクロサイト)
アメリカの鉱物収集家の間では三本の指に入るほど好まれるインカローズ。 銀や銅の鉱山で産出するため世界各地に存在し、 13世紀以降に栄えたインカ帝国では特に女性によく好まれたと言います。 現代では主要な産地のひとつが閉山してしまい、綺麗なインカローズはとても貴重なものとなりました。
パワーストーンとしてのインカローズ
読み
いんかろーず
別名・表記ゆれ
かつぶし鉱 (鰹節鉱)
パワー・意味
女性運、水の氣、美容運
内包するテーマ
女性の運氣底上げ石。女性の幸せをサポートする石。美しくなるチャンスを引き寄せる。女性にひとつは所持して欲しい石。
石言葉
愛の炎、正義、新しい愛とロマンを招く
守護
乙女座
語源・由来
インカローズ:
インカ帝国のあった中南米で産出、原石をスライスすると赤白の模様が美しい薔薇に見えることから。
ロードクロサイト:
ギリシャ語の「rhodon(薔薇)」「chroma(色)」から。
方位
北
浄化・お手入れ
太陽光
月光
クラスター
水
セージ
塩
音叉
×
○
○
×
○
×
○
誕生石・誕生日石
日の誕生石:1月26日、3月23日、4月20日、5月10日
陰陽五行
九星
チャクラ
伝説や歴史
1813年、ドイツの鉱物学者ハウスマンによってルーマニアで発見され 現代に至るまで広く知れ渡ることとなりましたが、 古くは13世紀以降に栄えたインカ帝国の鉱山で採掘されていたことが分かっています。 インカ帝国の人々にとってインカローズはインカの支配者たちの血が変化したものであり、 聖なる力が秘められているとされていました。
鉱物としてのインカローズ
和名
菱マンガン鉱
英名
incarose, rhodochrosite
鉱物名
ロードクロサイト
組成式
MnCO3
主な産地
アルゼンチン、ペルー、アメリカ、メキシコ、南アフリカ、ルーマニア、日本
弱点
水、太陽光、衝撃に弱い
カラー
赤、ピンク、オレンジ、ブラウン
条痕
白
モース硬度
3.5~4
比重
3.5~3.7
光沢
ガラス、真珠
屈折率
1.814 - 1.816
分類
炭酸塩鉱物
結晶系
三方晶系
似ている石
ロードナイト
鉱物としての特徴
カルサイト(方解石)グループの中のひとつで、カルサイトとは「同質異像」ではなく「類質同像」の関係です。 環境により結晶の形が大きく異なり、 偏三面体、犬牙状、膜状・板状・層状、粒状・団塊状・球状、ぶどう状、鍾乳石状など様々な種類があります。 スライスした際に見られる薔薇のような模様は、インカローズの名前の由来となりました。 「インカローズ」は模様由来のため、模様のある石のみをインカローズと呼ぶ場合もあります。 産地によって色味などに差があり、 ・ペルーではやや茶色がかった落ち着いた赤 ・アルゼンチンではややオレンジがかった濃いピンク ・コロラドでは透明度が高く非常に鮮やかなピンク ・日本(北海道)ではとろみのあるピンク のものが主に採掘されます。 天然石ビーズではアルゼンチン産やペルー産のインカローズが一般的です。 アメリカのコロラド州にあるスイートホーム鉱山からは透明度の高い宝石質のインカローズが採掘されました。 本来は銀鉱山として稼動していた鉱山ですが、1960年代に採掘を終了。 その後、良質なインカローズを採る為に再稼動しましたが、2004年に閉山しました。 コロラド州のインカローズの美しさは世界屈指の品質で、コロラド州では州の石とされる程です。 インカローズは世界中で好まれる為、多くの偽物が見られます。 偽物インカローズの出現