アメジスト

紀元前2000年前の装飾品でもアメジストが使われているものが発見されており、
19世紀にブラジルで大きな鉱床が発見されるまでは、
アメジストはサファイアやルビーと並ぶ高級な宝石として扱われてきました。我々人類と長い歴史を共にしてきた石です。

昔は日本にもアメジスト鉱山があり、美しいアメジストがたくさん産出していたそうです。
今は閉山しており、一般に流通はしていませんが、まだ探せば見つかるのかもしれません。

天然石・パワーストーンとしてのアメジスト

読み	あめじすと
別名・表記ゆれ	アメシスト
パワー・意味	浄化、土の氣、地盤運、安定運
石言葉	心の平和、守護、冷静な思考、クールな愛
守護	射手座、水瓶座、いて座、魚座
語源・由来	酒の神バッカスが月の女神ディアナにふられた腹いせに、美しい女官アメシストにピューマをけしかけ餌食にしようとした時、ディアナが透明な石へと化身させ救いました。バッカスは自らの非を恥じ、葡萄酒をその石に注いでやると、たちまち美しい紫色に染まり、魅惑の宝石アメシストとなったというギリシャ神話に由来しています。また古代ギリシャ語「amethystos(アメシストス)」には「酔っていない」という意味があり、アメシストは酒の悪酔いや中毒を防ぐと信じられていました。
浄化・お手入れ	太陽光月光クラスター水セージ塩音叉 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ 紫外線を浴びると少しずつ退色していくので、太陽光は避けましょう。
誕生石・誕生日石	月の誕生石：2月日の誕生石：1月7日、2月1日、2月5日、2月17日、2月27日、3月3日、3月8日、3月24日、4月2日、4月26日、5月7日、5月30日、6月8日、6月17日、6月27日、7月11日、7月27日、8月12日、8月27日、9月15日、9月16日、9月28日、9月29日、10月14日、10月23日、10月28日、11月17日、12月15日
陰陽五行
九星
チャクラ

伝説や歴史

アメジストはキリスト教ではロザリオや指輪に使用され、キリストの血でもあり邪悪なもの精神を守る石として大事にされてきました。カトリックの司教は伝統的に大きなアメジストの指輪をつけ、信者の方は指輪にキスをする義務があるそうです。

また、ユダヤ教でも聖なる宝石として崇められていますし、
紀元前3000年の古代エジプトでは、アメジストを使用したアクセサリーや印章が作られ
かの有名なレオナルドダヴィンチも愛した石と言われています。感情を沈め、冷静な思考をサポートしてくれるほか、直観力を高めてくれるため、よい判断が下せるようになるとされていました。

鉱物としてのアメジスト

和名	紫水晶
英名	amethyst
鉱物名	クォーツ
組成式	SiO₂
主な産地	ブラジル、ウルグアイ、ザンビア、マダガスカル、インド
弱点	太陽光
カラー	紫、薄紫、緑
条痕	白
モース硬度	7
比重	2.6
光沢	ガラス光沢
屈折率	1.544 - 1.553
分類	酸化鉱物
結晶系	三方晶系(六方晶系)
評価基準	一般的に深い紫色を持つもの透明度が高いものが貴重とされていますが、インクルージョンの入り方や淡い紫でも発色がきれいなものは価値が高くなります。また、ウルグアイ産はきれいなアメジストが多いとされていますが、ブラジルバイーア州産の深く奥行きのあるアメジストメキシコベラクルス州産のアメジストのグラデーションと透明感は高い評価を受けています。

鉱物としての特徴

アメジストは、紫色の結晶で
モース硬度7の半貴石・準宝石です。

鉄イオンが含まれている水晶で鉄イオンの配列により
鮮やかな紫色を有するとされています。

アメジストの紫色の発色は、
微量に含有された「鉄イオン」によります。

色は淡いライラック色から濃紫色まで幅広く、
色帯構造やムラのあるアメジストも多いですが、
色が深く一様に見られるアメジストほど良質とされています。

また、自然の環境や人工処理などで
様々な色の変化を遂げるという性質を持ち、

加熱処理や照射処理することでシトリンになるものや
照射処理をすることでグリーンアメジストに変わるものがあります。

アメジストの結晶は、
火山岩や堆積岩の低温熱水鉱脈から産出されます。

六方晶系に属した六角錐の集まりで発掘されますが、大きな結晶で発見されるのはごく稀ですので、天然で大粒のアメジストはそれだけで貴重といえます。

大きなジオード(晶洞)のアメジストは
カペラやドームと呼ばれています。

アメジストに関連する石

ボリビアのアナイ鉱山では、自然下の状態でアメジストとシトリンが混ざり合ったものが
見つかっておりアメトリンと呼ばれています。



1995年にクリスタルヒーラーA・メロディは、ブラジルエスピリトサント州で発見されたアメジスト、クォーツ(クリアクォーツ)、スモーキークォーツ、ゲーサイト、レピドクロサイト、カコクセナイト、ルチルを含む水晶にスーパーセブンという名前をつけました。
7つの鉱物を含んだ原石から形成されたものでアメジストが中心になっていることが多いです。



特定の産地のアメジストに加熱などの人工処理を加えることで乳白色があるアメジストになるものがあります。
これはスコロライトと呼ばれています。