皆と一緒だけど一人で生きている

同調圧力というものは、どこにでも存在しますわ。


孤立してまで自分の意見を通すにはリスクが高く、
別に固執してまで自分の考えにしがみつく必要も無い。


そんな状況ってあると思いますのよ。

だから、状況の観察や判断はとても重要ですけれど、
いかなる場合でも同調圧力に無条件で屈する体質になっては
陰陽バランスが崩れるので非常にＮＧなのですわ。


空氣を読んで、周囲に合わせた方が良い場合も多い中で、
流れに逆らうべき時というのは「大義の有無」です。

どんなに周囲がいっせいに同じ方向に進もうとしていても、
悪い方向に進むのが分かっているのに同調してはいけませんわ。


空氣を読むことより大切なことってありますわよ。

なぜか、「万引きは犯罪じゃない」という
意味不明な感覚をお持ちの大人が一定数いらっしゃいます。


そして十代の頃の万引きという犯罪行為を
「若氣の至り」として、青春を懐かしむように
武勇伝テイストで語られたりしますわ。

じゃ、これを例に語ってみますが、
万引きを「ささいな」「犯罪とも言えない」「やんちゃ」
という感覚を持った人たちが、商店にたくさん出現したら？


スーパーだって文房具屋さんだって百貨店だって
やっていけるわけがありません。

企業努力をして利益を薄くして安い値段設定をすればするほど、
１０円の商品の万引きでも痛手のはずでしてよ。


お店側からすれば、万引きは凶悪に分類したいレベルの
犯罪です。

この犯罪の思い出話に乗って

「犯罪とも言えません。
　そういうのってささいなことで青春の良き思い出ですよね～。」

なんて言ってしまえば、立派に悪徳積みです。

「そういうのは犯罪でしょう！！！！」

なんて説教までするのは、相手次第ですが。

少なくとも迎合した瞬間に、万引き被害者の悲哀に
自分も間接的にでも手を染めることになりますわ。

ここで、積極的な同調が得られない話し手は、
後ろめたさやその他の感情から、攻撃に転じる可能性がありますわ。


「ノリ悪いですね。」

「当時も正義漢ぶって空氣読まないで
　万引きは良くないししない！と言ってたヤツいましたよ。

　クラスで浮いてましたが。」

くらいのことは言われかねません。

こんなに具体的なセリフを例に出すのは、
実はこの種のセリフの登場頻度は、こういうシチュエーションで
最も多くなるからです。（笑）

こういう貶めるようなセリフを言われた時には、
大変な名誉だと思ってＯＫ。


犯罪者のノリに合わない自分こそが正しいのです。

空氣読まないのが正解の場面で、
決して正義漢ぶったわけではなく本当に正義漢だから
悪いことはしないのです。

その子がクラスで浮いていたのが事実だとして、
他に何か欠点があって浮いているのか、
犯罪者が大多数のクラスだからこそ浮いたのか。。

浮くことが必ずしも悪ではないということをしっておけば、
話し手の悪意による


「お前は集団の中で浮きやすい、コミュニケーションに難ありなヤツだ。」


というレッテルが何も怖いものではなくなりますわ。

犯罪者チームの中で浮くのは正義。
アホな判断しかできない集団の中で浮くのは知性の持ち主です。


大変に名誉なことです。（笑）

何にでも逆らえば良いというものではなく、
時に流れに乗り、周囲に合わせ、
自我をコントロールしていく必要はありますわ。


けれど、自分の中で譲れないものは持っておかないと
自分という人格を誰かに乗っ取られて良いように操られかねません。


これが陰陽バランスが壊れた状態。

社会性は大事です。

ですがポリシーを守ることも大事です。


どちらかに比重が傾き過ぎることがないように
しっかりバランスを取りましょう。