引き出しの多さは財になる

引き出しの多さは、好奇心の賜物でしょうね。


何でも、出来ないよりも出来た方が良いと思いますし、
「出来ません」「無理です」「不可能」
を人生から排除したいという意志を持って過ごしていると
勝手に引き出しなるものが増えた感がありますわ。


ありがたいことです。

ワタクシは、引き出しの中身を更に充実させるという
永遠の課題を抱えておりますし、
自分のことで手前味噌なことは何一つ申し上げられませんが。。



最近、美容師キリーさんのところで
しみじみ考えさせられたのが、まさにこの「引き出し」ですわ。

ご存知の通り、美容師さんというのは腕一本でやっていく
髪の毛職人さんです。


髪に関する知識、カラー、カット技術、パーマ、
どれをとってもプロであって欲しいじゃありませんか。

美に対する期待、美に関する悩みの解消、
こと髪に関しては、あらゆるものがプラスに転じる場であって欲しい。

そう願うのが美容院です。



ワタクシね、いろんな方がこう言うのを聞いてきました。

「私はパーマかかりにくいの。」
「私はカラーリング出来ない髪みたい。」

・・・・そんな髪、存在しますの？

キリーさんにその話をしてみると、ニコニコとこうおっしゃいます。


「出来ないのは、パーマやカラーで痛みきった髪の場合だけです。

　髪質で施術出来ないとか、あり得ないですね。（笑）」



出来るみたいですわ。余程の例外を除いて。

最近の美容師の世界は、どんどん二極化が進んでいるのだそうです。


髪の毛に関して、マニアックに知識も技術も極めるタイプ。
バレそうなところだけ取り繕うタイプ。


あぁ、後者な美容師さんが増えないことを願います。。（￣▽￣；）

後頭部みたいに、鏡でも見えにくいところなんか
多少まだらにカラーリングが仕上がっていても、
そのまま完成にしてしまう美容師さん。


ヘナは天然色素で体に良いといううたい文句で
メニューに入れているけれど、
使用するのは「人形の頭用」だったりする美容師さん。
（人間用のヘナって非常に高価で、
　施術に使う場合の料金は２万円くらいになるとのこと。）


カラーリングで途中で薬剤が足りなくなっても
経費節減のためにそのまま誤魔化して仕上げる美容師さん。


その他いろいろ、なかなか怖いお話を伺いましたわよ。

要は「そんなに頑張らなくたって、当面の仕事に困らないでしょう？」
と考えるか、

それとも自分の技量と向き合って、更に上をストイックに目指していくか。


真のプライドは後者にこそ宿るとワタクシは思いますけれどね。

キリーさんの施術に、ほぼ不可能が無いのは
それだけのたくさんの技術引き出しを持っているから。


白髪染めは真っ黒じゃないと無理と言われる業界の常識なんか、
キリーさんにかかれば「なんで？」なのです。


カールはパーマをかけないと出ないと言われていても
「カットだけでもカールラインは出ますよ。」なのです。

キリーさんのところに、他店から移ってきたスタッフさんは
その覚えなければいけないことの多さに圧倒されるそうですわ。


それはもう、他店では２～３種のパーマ技術を覚えれば良いところを
キリーさんの下に来た途端に１０種以上を普通に覚えさせられるから。（笑）

一事が万事でしょう。
カラーだってカットだって、覚える技術は山ほどあるみたいですわよ。


もしも、他店で

「お客様が来ようと来なかろうと、満足しようと不満だろうと、
　営業時間に美容室にいたならば給料が発生するから良い。」

という過ごし方をしてきた美容師さんにとっては
別世界なのがキリーさんの美容室でしょうね。

キリーさんは、ヴィダルサスーン系列の講師です。

なので、お店のスタッフが「教えて欲しい」と言うことに対して
それはそれは丁寧に教えてくれる人なのですけれど、
この環境を


「他で真似出来そうに無いたくさんの技術を身につける大チャンス！」

と思うのか、それとも

「他店みたいに要領よくやれば良いのに、大変そうだなぁ。」

と思うのか。


ここで引き出しの数自体が二極化しますわね。

４０代や５０代になった時、

「この業界でこれだけは身につけた」とか
「かなり満足してもらえる自信がある」とか

そういう何かを持つに至らない職人世界にいて
安泰にやっていけるものなのかしら。


経済愚痴を言わないで済む生活になるものなのかしら。

学生の時に勉強から逃げ姿勢で、
卒業してから「もっと勉強しておけば良かった」と後悔するのは
本当にあるあるなお話。


学ぶべき時、鍛えられるべき時、教える人がいる時、
そのチャンスを生かさないなんて、ワタクシには考えられませんが。


けれど、美容師業界の二極化が進んでいるというのであれば、

「そんなチャンスより、目先の楽さ♪」

を選択してしまう方も少なくないのですわね。

チャンスを生かさないなんて、それはその場限りのことではなくて
一生に響いてくるものです。


ワタクシには、あまりに恐ろしい選択に感じられますけれどね。。


美容師さんのお話を挙げましたが、
何も美容師業界じゃなければ無関係ではありません。


今いる業界でのスキルを高める、知識を増やす。
これは永遠のテーマですもの。

全力で取り組みましょう。

あぁ、キリーさんからの提案がありますので、
下の方でまた改めてご紹介しますわね☆